「このまま払い続けて、本当に年金はもらえるのか?」「手取りがどんどん減るのは、年金と社会保険料のせいじゃないか?」——そんな不安や不満を、あなたも感じたことがあるかもしれません。現役世代の負担は給与の約30%(労使合計の健康保険・厚生年金・介護保険料)にまで達し、制度は財源の転用や特例の常態化で誰も説明できないほど複雑になっています。それでも多くの既存政党は「現行制度の維持・微調整」に留まり、抜本改革を先送りしてきました。

チームみらいは、公式マニフェスト「経済財政・社会保障」で、シンプルでフェアな税・財政・社会保障システムを掲げ、現役世代の過度な負担を軽減し、将来世代への責任を果たすと宣言しています。この記事では、その中核となる年金・社会保障改革を、マニフェストに沿って詳しく解説します。

この記事でわかること
  • 現行制度の複雑さと不信——財源転用・特例・「130万円の壁」の正体
  • 現役世代の負担が約30%に達している現実と、それがもたらすリスク
  • 基礎年金の税方式化——なぜ保険料から税へ切り替えるのか
  • 「壁」をなくす——給付付き税額控除で境目から不利にならない仕組み
  • 現役負担軽減の方向性と、危機に強い給付システム
  • 他党の年金改革との違い

① 現行制度はなぜ「信認を損なう」のか——複雑化の実態

チームみらいのマニフェストは、現状をこう断じています。「現在の税制・社会保障制度は極めて複雑な状態になっており、納税者の理解・信認が損なわれているおそれがある」。その具体例が、以下のような課題です。

財源の転用・流用——お金の流れが追えなくなっている

  • 基礎年金を経由した、厚生年金から国民年金への転用——制度間のお金の流れが、収支の対応関係や持続性を理解しづらくしている
  • 協会けんぽ・組合健保から後期高齢者支援金への転用——どこにいくら使われているか、国民には見えにくい

特例の常態化——「暫定」が10年以上続く世界

  • 法人税だけでも租税特別措置が50以上存在し、改廃の議論に多大な政治・行政コストがかかっている
  • ガソリン税の暫定税率など、本来は時限的だったものが10年以上維持されてきた

「境目」を超えると手取りがガクッと減る——130万円の壁

控除額や所得制限が一点で決まっているため、その境目を超えた瞬間、手取りが大きく減るケースがあります。典型が社会保険の「130万円の壁」。パートで働く人が一定の収入を超えると、社会保険加入で手取りが逆に減る——そんな不合理が、制度の「壁」として知られています。

給与所得だけでは捕捉できない——支援が届かない・余計にもらう

所得制限や給付水準の多くが給与所得に紐づいているため、「支援が必要な人に届かない」「支援を必要としない人に給付される」といった事態が生じています。例として、高額療養費の自己負担限度額などが挙げられています。

こうした状態を、マニフェストは「将来世代の信認が得られない」リスクとして、真っ先に手当すべき課題だと位置づけています。

② 現役世代の負担はもう限界——給与の約30%が社会保険料

我が国の国民負担のなかで、主に現役世代・給与所得者にのしかかっている社会保険料の負担率は、一貫して上昇してきました。マニフェストによれば、現在では給与に対して約30%(労使合計:健康保険料・厚生年金保険料・介護保険料)にまで達しています。社会保障給付費の増大に伴い、さらなる料率引き上げが懸念されている——そんな状況です。

📊 現役世代にのしかかる負担(イメージ)

税制・社会保障への信認の前提として、「負担・受益のバランス」に加え、負担者視点での「公平感」は無視できません。給与の約30%が社会保険料で消え、そのうえ増えると言われる——このような負担の増大は、現役世代からの政府に対する信認を損なう大きなリスクであり、チームみらいは「真っ先に手当すべき課題」だと明言しています。

③ 基礎年金の税方式化——保険料から税へ、なぜ切り替えるのか

チームみらいのマニフェストは、社会保険のあり方について「社会保険は制度内で収入と支出を完結できる形を目指す」としつつ、「基礎年金については税方式を志向する」としています。つまり、基礎年金の財源を保険料から税収に切り替える構想です。

💡 税方式化で得られること
  • 未納問題の解消:保険料ではなく税で賄うため、未納者が発生しない
  • 制度のシンプル化:国民年金・厚生年金を経由した複雑な財源の流れが整理される
  • 低所得者の負担軽減:所得に応じた税負担により、逆進性が緩和される
  • 全国民への最低保障:すべての高齢者に基礎的な年金を保障できる土台ができる

チームみらいは税方式化を「断行する」ではなく「検討する」「志向する」と表現しています。これは曖昧さではなく、EBPM(証拠に基づく政策立案)の姿勢の表れです。制度変更の影響をデータで検証し、複数シナリオを想定したうえで最善の方法を選ぶ——というアプローチです。

④ 「壁」をなくす——シンプルでなめらかな制度設計

マニフェストが目指すのは、「シンプルでなめらかな」税・社会保障制度です。具体的な方向性は以下のとおりです。

  • 給与所得ベースの「所得」だけで判断しない——資産も含めたきめ細かい状況に応じて手当する
  • 境目から不利にならない——所得の変化や物価の変動に連続的に対処できる仕組みにする
  • 「壁」ができない仕組みに一本化——各種所得控除や給付は、給付付き税額控除のような形に可能な限りまとめていく
  • 特例措置は可能な限り廃止——恒久化すべき特例は本則化し、それ以外は原則廃止
  • 社会保険は制度内で収支完結——基礎年金は税方式を志向(上記③)

「130万円の壁」に代表される、ある一点を超えたとたんに不利になる設計をやめ、連続的になめらかに支援が変わる仕組み——それが、将来世代の信認を得られ、不確実な将来にも耐えられる制度だ、という考え方です。

⑤ 現役世代の負担をどう軽減するか——歳入のリバランス

社会保障を支える歳入について、マニフェストは「抜本的な改革(歳入手法のリバランス)」を掲げています。

  • 現役世代の過度な負担を回避し、国民全体で支えられる方法を検討する
  • 加えて、入国税や非居住外国人に対する固定資産税の引上げ外国人旅行者の消費税免税制度の見直しなど、日本の生活者に影響の小さい歳入源の拡充も検討する

つまり、現役世代の社会保険料に頼り切りにするのではなく、税や他の財源でバランスを取る——そのうえで、大胆な投資や現役負担軽減のためには一定規模・一定期間の財政出動が必要だと認めつつ、財政の透明性と効果検証(EBPM)を徹底して信認を得る、というスタンスです。

⑥ 危機に強い給付——迅速に届く仕組み

予測不可能な経済危機では、国民や中小企業に迅速な給付が必要な局面があります。しかし現状は「給付の事務手続きに莫大なコストや時間がかかる」と指摘されています。マニフェストは次のように示しています。

  • マイナンバーカードの公金受取口座登録制度の普及を進め、デジタルを活用した給付手続きの簡便化・迅速化を図る
  • 将来的には、危機に対応した時限的・迅速な税率引き下げを可能にする仕組みなど、税制の対応可能性も検討する

年金に限らず、「いざというときに届く」給付システムを、デジタルと制度設計で整えていく——それが、不確実な時代への備えの一つです。

⑦ 他党の年金改革との比較

政党年金・社会保障改革の方向性
チームみらい基礎年金の税方式化を志向、制度のシンプル化・給付付き税額控除・壁の解消、現役負担軽減と歳入リバランス、EBPMと財政透明性
自民党現行制度の維持・微調整、マクロ経済スライドの継続
立憲民主党最低保障年金の導入検討
維新積立方式への段階的移行を検討
れいわ年金の底上げ、消費税廃止と組み合わせ

⑧ まとめ——「パッチ」をやめて、設計し直す

チームみらいの年金・社会保障改革の本質は、「継ぎ接ぎ」から「再設計」への転換です。財源転用と特例だらけの制度を整理し、基礎年金は税方式で全国民に最低保障を。現役世代の負担は給与の約30%に達している——その重さを認め、歳入のリバランスと給付付き税額控除など「壁」のない設計で、負担と受益のバランスと公平感を取り戻す。さらに、危機に備えた迅速な給付の土台をデジタルで整える。

「自分たちの世代は年金をもらえるのか」という不安に、データと制度設計で答える。既存政党の「先送り」ではなく、シンプルでフェアなシステムを志向する——それが、チームみらいの経済財政・社会保障ビジョンであり、年金改革の核心です。

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免責事項

本記事は公式マニフェスト(policy.team-mir.ai)等の公開資料に基づいて作成しています。最新の政策内容は公式サイトでご確認ください。本サイトは非公式応援サイトです。