海外通販の輸入件数は、
コロナ前の約4倍。
スマホで海外のサイトを開き、日本語で注文し、数日で届く——この数年で、それは当たり前になりました。輸入の件数はコロナ前の約4倍です。
実は、個人が海外から買う商品には「税金を計算するときの基準額が、実際の値段の6割になる」という特別ルールがありました。2028年4月から、このルールがなくなります。
理由は明快です。日本の会社と海外の会社が、同じ条件で競争できるようにするため。ただし——一部の商品の値段が上がる可能性があります。
課税価格の特別ルール
輸入件数(コロナ前比)
6割ルールの廃止
デジタル調査の開始
2026年2月20日、「関税定率法等の一部を改正する法律案」が成立しました。関税の法律というと縁遠く感じるかもしれませんが、この改正は、海外通販を使うすべての人の財布に直接関わります。
チームみらいはこの法案に「賛成」の立場を表明しました。
「6割ルール」とは何だったのか/なぜ廃止されるのか/具体的にいくら負担が増えるのか/輸入件数がコロナ前の4倍という現実/第三国を経由した「迂回」による税逃れの手口/主要国にあって日本になかったルール/税関がスマホのデータを調べられるようになる仕組み/意見が分かれる2つの論点/チームみらいが賛成した理由/よくある質問
まず結論:この法案は何を決めたのか
審議のステータス
出典:みらい議会(gikai.team-mir.ai)/財務省「関税定率法等の一部を改正する法律案(概要)」/衆議院 議案審議経過情報
「6割ルール」とは何だったのか
みらい議会の説明はこうです。「個人で使うために海外から買った商品は、税金を計算するときの基準額が実際の値段の6割になるルールがありました。」
つまり、1万円の商品を買っても、税金の計算上は6,000円の商品として扱われたということです。
【なぜこんなルールがあったのか】
もともとの発想は、「個人が自分で使うために買うものは、商売のための輸入とは違う」というものでした。
商業輸入では、輸入した業者がそこに利益を上乗せして売ります。だから輸入時の価格には、その先の流通コストが含まれていません。一方、個人が海外の小売店から買う場合、すでに小売価格(現地の店頭価格)で買っています。そこには現地の販売経費や利益が含まれている。
同じ「1万円」でも中身が違うのだから、調整しよう——それが6割という係数の由来です。
【なぜ今、廃止するのか】
この理屈は、個人輸入が「趣味のような少数の行為」だった時代には妥当でした。しかし、海外通販が日常になった今、状況はまったく変わりました。
具体的に、いくら変わるのか
📦 これまで(〜2028年3月)
関税・消費税を計算↓
📦 2028年4月から
関税・消費税を計算↓
※みらい議会の記述:「2028年4月からこのルールがなくなり、税金を計算する基準が見直されるため、負担が増える場合があります。」実際の税額は商品の品目・税率・少額免税の適用などにより異なります。上図は仕組みを理解するための概念図です。
課税価格が上がれば、そこにかかる関税も消費税も、比例して増えます。そして、少額の輸入品には免税の枠がありますが、課税価格が上がることで、これまで免税だったものが課税対象に変わるケースも出てきます。
みらい議会が「負担が増える場合があります」と慎重に書いているのは、影響が商品の値段・品目・税率によって変わるからです。一律に「何円上がる」とは言えません。
ただし、方向はひとつです。海外通販の実質的なコストは、上がります。
なぜ今、変えるのか——輸入件数がコロナ前の4倍
(基準)
みらい議会の記述:「海外通販サイトで買い物をする人が急増し、輸入の件数はコロナ前の約4倍になりました。日本の会社と海外の会社が同じ条件で競争できるようにルールを直す必要があります。」
6割ルールが作られたとき、個人輸入は例外的な行為でした。海外の店に手紙や国際電話で注文し、船便で届くのを待つ——そういう世界です。件数が少ないから、多少の優遇があっても市場は歪みませんでした。
しかし今は違います。スマホのアプリから数タップで注文でき、日本語で表示され、数日で届く。海外のECサイトは、日本の小売店の直接の競合になりました。
その状況で、「海外から個人が買うと、税金の計算基準が6割になる」という制度が残っていたらどうなるか。
日本の小売店は、フルの課税を受けます。海外のECサイト経由なら、6割です。同じ商品を売っているのに、税制上のハンディキャップが片方だけにかかる——これは公正な競争ではありません。
「日本の会社と海外の会社が同じ条件で競争できるようにルールを直す」——この一文が、改正の核心です。
❌ これまでの構造
国内の小売店:→ 商品を輸入するとき、フルの課税価格で関税・消費税を負担
→ 店舗の家賃、人件費、日本の各種規制も負担
海外のECサイト:
→ 個人向け発送なら課税価格が6割
→ 日本国内に店舗も雇用も持たない
→ 同じ商品でも、税制上のスタートラインが違う
✅ 改正後(2028年4月〜)
6割ルールが廃止され、課税の基準が見直される→ 国内事業者と海外ECの税制上の条件が近づく
→ 「安いから海外で買う」の理由が、税制の歪みではなく、商品や価格そのものになる
ただし:
→ 消費者にとっては実質的な値上がりになります
この法律の3つのポイント
海外通販の税金の特別ルールをなくす
個人で使うために海外から買った商品は、税金を計算するときの基準額が実際の値段の6割になるルールがありました。2028年4月からこのルールがなくなります。
別の国を経由した税金逃れを防ぐ
別の国を経由したり商品を少し変えたりしてこの税金を不当に逃れる手口を防ぐ、新しいルールを作ります。
税関の犯則調査でデジタルデータを活用する
密輸などを調べる調査(犯則調査)で、裁判官の許可の下、税関の職員にパソコンやスマホのデータを提出させる仕組みを作ります。2027年10月から使えるようになります。
施行のスケジュール
2026年2月20日
法案が成立。迂回防止ルールの整備など、準備が始まります。
2027年10月
犯則調査でのデジタルデータ提出の仕組みが使えるようになります。
2028年4月
海外通販の「6割ルール」が廃止され、課税価格の基準が見直されます。
※消費者に直接影響する6割ルールの廃止は、成立から約2年後です。周知と準備のための期間が設けられています。
「迂回」という手口
POINT 2は、一般の消費者には見えにくい、しかし極めて重要な改正です。
みらい議会の説明です。「特別な税金がかかる商品を別の国で少し加工してから日本に送ることで、税金を逃れる手口が問題になっています。主要国のほとんどがこれを防ぐルールを持っていますが、日本にはまだありません。」
【「特別な税金」とは】
不当に安い価格で輸出された商品(ダンピング)や、外国政府の補助金を受けた商品が国内産業に損害を与える場合、通常の関税とは別に特別な関税を課すことができます。国際的にも認められた、産業を守るための仕組みです。
【どう逃れるのか】
この特別な関税は「A国から来た、この商品」という形で対象が定められます。だから——A国からいったんB国に送り、B国で少しだけ加工して「B国製」として日本に送れば、対象から外れてしまうのです。
A国で製造
本来なら特別な関税の対象になる商品
B国へ送る
いったん第三国を経由させる
少しだけ加工
実質は同じでも「B国製」という形にする
日本へ輸入
対象国が違うため特別な関税を逃れる
この抜け道を塞ぐのが、今回新設される迂回防止ルールです。
これは、率直に言って制度の遅れです。
そして、遅れには具体的な代償があります。他の主要国が迂回防止ルールを持っていて、日本だけがない——その状態が続けば、迂回による輸出先として日本が選ばれやすくなります。締まりの緩い入口に、荷物は集まるからです。
つまり、ルールがないこと自体が、日本を狙わせる理由になっていた可能性があります。
これは「規制強化」ではなく、「他国並みへの追いつき」です。そして、守られるのは日本国内の産業と雇用です。
税関が、スマホのデータを調べられるようになる
POINT 3は、プライバシーに関わる重要な変更です。だからこそ、条件を正確に読む必要があります。
みらい議会の記述はこうです。「密輸などを調べる調査(犯則調査)で、裁判官の許可の下、税関の職員にパソコンやスマホのデータを提出させる仕組みを作ります。2027年10月からこの仕組みが使えるようになります。」
この一文には、3つの限定が含まれています。
① 「犯則調査」に限られる
通常の通関手続きの話ではありません。密輸などの犯罪の疑いがある事案を調べる特別な調査手続きです。空港で誰のスマホでも見られるようになる、という話ではありません。
② 「裁判官の許可の下」
税関の判断だけでは実行できません。裁判官という第三者のチェックを経る必要があります。これは刑事手続における令状主義の考え方です。
③ 対象は「データ」
現代の密輸は、紙の帳簿ではなくデジタルで記録されます。取引の指示、送金の記録、共犯者とのやり取り——すべてスマホとPCの中です。そこに手が届かなければ、犯則調査は成立しません。
捜査手法のデジタル化は、必要であると同時に常に拡大の圧力にさらされます。「犯則調査に限る」「裁判官の許可を得る」という条件が、運用の中で緩んでいかないか。
確認されるべきことは明確です。
・年間の適用件数——どれだけ使われているのか
・許可の請求件数と却下件数——裁判官のチェックが実質的に機能しているか
・取得したデータの範囲と保管期間——事件と無関係なデータがどう扱われるか
透明性が確保されている限り、この仕組みは合理的です。問題は、確保されなかったときに気づけないことです。
意見が分かれる2つの論点
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| ① 海外通販の税金見直しで消費者の負担は増えないか | 日本のお店と海外の通販サイトが同じ条件で競争できるようになる効果が期待されます。しかし、海外通販の税金の特別ルールをなくすことで、一部の商品の値段があがる可能性があります。 |
| ② 迂回防止のルールで適正な取引まで影響しないか | 新しく「迂回しているかどうか」を調べる手続が増えるため、問題のないふつうの貿易でも、手続に時間がかかったり、会社の負担が増えたりするおそれがあります。 |
出典:みらい議会「意見が分かれるところ」の記述を原文どおり整理。
論点①:消費者の負担は、確かに増える
課税価格の特例がなくなれば、海外通販の実質的なコストは上がります。みらい議会も「一部の商品の値段があがる可能性があります」と明記しています。
では、なぜそれでも改正するのか。
考えるべきは、「その安さは、どこから来ていたのか」です。
商品が優れているから安いのか。生産効率が高いから安いのか。それとも——税制上の特例があったから安かったのか。
前者なら、それは正当な競争力です。守られるべきものです。
しかし後者なら、それは「日本の小売店が負担している税を、海外ECは負担していない」という状態にすぎません。その差額は、国内の店舗の減少という形で、いずれ私たち自身に返ってきます。
消費者としての利益(安く買える)と、生活者としての利益(近所に店がある、地域に雇用がある)は、必ずしも一致しません。今回の改正は、その両者のバランスを取り直すものだと理解できます。
論点②:適正な取引への影響をどう抑えるか
⚠️ 懸念されること
「新しく『迂回しているかどうか』を調べる手続が増える」→ 通関に時間がかかる
→ 原産地の証明など書類が増える
→ 会社の負担が増える
とくに影響が大きいのは、専門部署を持たない中小の輸入事業者です。大企業なら通関の専門家を雇えますが、小規模事業者にはその余力がありません。
✅ 求められる設計
調査の対象を絞り込む→ すべての輸入を疑うのではなく、データで異常なパターンを検知して対象を絞る
→ 過去の取引実績のある事業者は簡素な手続に
→ 手続きそのものをデジタル化し、書類の再提出をなくす
「厳しくする」ことと「面倒にする」ことは、別のことです。
チームみらいはなぜ「賛成」を選んだのか
チームみらいは、この関税定率法等改正案に賛成の立場を表明しました。消費者の負担が増える改正に賛成するのは、簡単な判断ではありません。しかし、税制上の特例によって国内事業者だけが不利になる状態は、公正な競争とはいえません。迂回防止ルールの不在は主要国に対する明確な遅れであり、放置すれば日本が迂回の入口として選ばれ続けます。同時に、中小事業者の手続負担を増やさない運用設計は、賛成後に求め続けるべき課題です。
① 競争条件をそろえる
輸入件数がコロナ前の約4倍になった今、税制の特例は市場を歪めます。同じ条件で競争できることが、健全な市場の前提です。
② 迂回防止は「他国並み」への追いつき
「主要国のほとんどが持っているが、日本にはない」——この状態自体が、日本を迂回の入口にしていました。是正は当然です。
③ 捜査のデジタル対応
犯罪の記録がデジタルに移った以上、調査手法も対応が必要です。裁判官の許可という歯止めが設けられている点も評価できます。
「消費者に不利な改正」に賛成する意味
この法案は、短期的には消費者にとって不利です。海外通販が値上がりする可能性があるのですから。
それでも賛成するのは、「歪んだ安さ」は長続きしないからです。
税制上の特例で海外ECが有利な状態が続けば、国内の小売店は淘汰されていきます。そして競争相手が消えたあとの市場で、価格が下がり続ける保証はどこにもありません。
安さを守る最良の方法は、特例で誰かを優遇することではなく、公正な条件で競争が続く市場を維持することです。
【ただし、忘れてはならないこと】
この理屈は、国内事業者が競争から守られてよいという意味ではありません。条件をそろえたうえで、なお海外ECのほうが優れているなら、消費者はそちらを選びます。それが正しい結果です。
求められているのは保護ではなく、公平なスタートラインです。
この改正で、誰の何が変わるのか
海外通販サイトを使う人
税金の特別ルールがなくなり、払う金額が増える場合があります。2028年4月から、課税価格が実際の値段の6割になる特例が廃止されます。
輸入品を扱う会社
税関のルールが厳しくなり、手続が増えます。とくに迂回防止のための確認手続きが加わることで、適正な取引でも書類や時間の負担が生じる可能性があります。
荷物を預かる倉庫の業者
業務改善の命令を受ける対象になります。保税倉庫等での管理体制について、行政からの改善命令の対象範囲が広がります。
国内の小売事業者・製造業
海外ECとの税制上の条件が近づきます。また、迂回による不当に安い輸入品から国内産業が守られる効果も期待されます。
よくある質問
たとえば1万円の商品を買っても、税金の計算上は6,000円の商品として扱われました。
もともとの発想は、個人が海外の小売店から買う場合、すでに現地の店頭価格(販売経費や利益を含んだ価格)で買っているため、商業輸入の価格とは中身が違う、というものでした。その調整が6割という係数です。
みらい議会も「税金を計算する基準が見直されるため、負担が増える場合があります」と慎重に書いています。実際の税額は、商品の品目、適用される関税率、少額免税の適用範囲などによって変わるためです。
注意すべきは、課税価格が上がることで、これまで免税だったものが課税対象に変わるケースもある点です。
6割ルールが作られた時代、個人輸入は例外的な行為でした。件数が少なければ、多少の優遇があっても市場は歪みません。
しかし今、海外のECサイトは日本の小売店の直接の競合です。その状況で「海外から個人が買うと課税基準が6割」という制度が残っていれば、国内事業者だけが税制上のハンディキャップを負うことになります。
この特別な関税は「A国から来た、この商品」という形で対象が定められます。そこで——A国からいったんB国に送り、B国で少しだけ加工して「B国製」として日本に送れば、対象から外れてしまうのです。
みらい議会は「主要国のほとんどがこれを防ぐルールを持っていますが、日本にはまだありません」と記しています。ルールがないこと自体が、日本を迂回の入口として選ばせていた可能性があります。
①「犯則調査」に限られる——通常の通関手続きではなく、密輸などの犯罪の疑いがある事案を調べる特別な調査手続きです。
②「裁判官の許可の下」——税関の判断だけでは実行できず、裁判官という第三者のチェックを経る必要があります。
③ 開始は2027年10月からです。
ただし、捜査手法のデジタル化は常に拡大の圧力にさらされます。適用件数、許可の請求・却下件数、取得データの範囲と保管期間——これらの公開によって、条件が運用の中で緩んでいないかを確認し続ける必要があります。
とくに影響が大きいのは、通関の専門部署を持たない中小の輸入事業者です。大企業なら専門家を雇えますが、小規模事業者にはその余力がありません。
求められるのは、データで異常なパターンを検知して調査対象を絞る、実績のある事業者は簡素な手続にする、手続き自体をデジタル化するといった設計です。「厳しくする」ことと「面倒にする」ことは別のことです。
商品が優れているから安いのか、生産効率が高いから安いのか、それとも税制上の特例があったから安かったのか。
前者なら正当な競争力であり、守られるべきものです。しかし後者なら、それは「日本の小売店が負担している税を、海外ECは負担していない」という状態にすぎません。
そして、税制上の特例で国内の店が淘汰されたあとの市場で、価格が下がり続ける保証はありません。安さを守る最良の方法は、特例で誰かを優遇することではなく、公正な条件で競争が続く市場を維持することです。
2026年2月20日:法案成立。迂回防止ルールの整備などが始まります。
2027年10月:犯則調査でのデジタルデータ提出の仕組みが使えるようになります。
2028年4月:海外通販の「6割ルール」が廃止され、課税価格の基準が見直されます。
消費者に直接影響する6割ルールの廃止は、成立から約2年後です。周知と準備のための期間が設けられています。
まとめ:安さの理由を、問い直す改正
海外通販が便利になったこと自体は、疑いなく良いことです。選択肢が増え、価格が比較され、日本では手に入らないものが届く。それは消費者にとって明確な利益です。
しかし、輸入件数がコロナ前の約4倍になったとき、制度は追いついていませんでした。個人輸入が例外だった時代に作られた「6割ルール」が、そのまま残っていたのです。
✅ 海外通販の「課税価格が実際の値段の6割になる」特別ルールが2028年4月に廃止
✅ 理由は輸入件数がコロナ前の約4倍になり、国内事業者との競争条件をそろえる必要が生じたため
✅ みらい議会も「一部の商品の値段があがる可能性があります」と明記
✅ 第三国を経由した「迂回」による税逃れを防ぐ新ルールを新設
✅ 「主要国のほとんどが持っているが、日本にはまだない」——制度の遅れの是正
✅ 2027年10月から、犯則調査で裁判官の許可の下、PCやスマホのデータ提出が可能に
✅ 論点は「消費者の負担増」と「適正な取引への影響」
✅ 荷物を預かる倉庫業者は業務改善命令の対象になります
✅ チームみらいは賛成。「競争条件をそろえる」「迂回防止は他国並みへの追いつき」「捜査のデジタル対応」という3つの論理に基づく
この改正で、海外通販は少し高くなるかもしれません。それは、率直に言って歓迎できることではありません。
しかし、その安さの一部が「国内の店が払っている税を、海外の売り手は払っていない」という制度の歪みから来ていたのだとしたら——その差は、いずれ近所の店が消えるという形で返ってきます。
そして、競争相手が消えたあとの市場で、価格が下がり続ける保証はありません。
迂回防止ルールについても同じことがいえます。「主要国のほとんどが持っているが、日本にはない」——この状態は、日本を狙わせる理由になっていました。ルールの整備は規制強化ではなく、すでに世界標準になっているものへの追いつきです。
残る課題は運用です。迂回の調査が、普通に貿易をしている中小企業の首を絞めないこと。デジタルデータの取得が、犯則調査という限定を超えて広がらないこと。2027年10月と2028年4月——2つの施行日に向けて、設計の中身が問われます。
参考・出典
- みらい議会「関税定率法等の一部を改正する法律案」
https://gikai.team-mir.ai/bills/34416c36-dc24-4789-8402-33b0c67f4f17 - 財務省「関税定率法等の一部を改正する法律案(概要)」
- 財務省「第221回国会における財務省関連法律」
- 衆議院「議案審議経過情報」
※本記事はチームみらいの非公式応援サイトによる解説です。法案の正確な内容は必ず一次資料をご確認ください。数値はみらい議会の掲載情報に基づいています。記事中の計算例は仕組みを理解するための概念図であり、実際の税額は商品の品目・税率・免税制度の適用等により異なります。なお、みらい議会側の当該ページの内容は今後更新される可能性があります。