世界を見る費用は、
16,300円だった。

日本人のパスポート保有率は約17%。主要7か国(G7)のなかで最も低い水準です。つまり83%の日本人は、パスポートを持っていません。理由は複合的ですが、そのひとつに手数料の高さがあります。10年パスポートは16,300円。まだ海外に行くかどうかわからない若者にとって、この金額は「とりあえず取っておく」には重すぎます。その値段が、9,300円になります。

17%
日本のパスポート保有率
-7,000
10年旅券の値下げ幅
8,900
マイナポータル申請時
-6,500
子どもの最大値下げ幅

2026年3月10日、「旅券法の一部を改正する法律案」が成立しました。パスポートの手数料を大幅に引き下げる法律です。

チームみらいはこの法案に「賛成」の立場を表明しました。

この法案は、ここまで解説してきた法案のなかでも最もわかりやすく、最も直接的に家計に効くものです。ただし、注意すべき点もあります。同じ時期に、海外へ出るときの税金が3倍になる予定があるからです。

この記事でわかること

パスポート手数料はいくら安くなるのか/なぜ日本の保有率はG7最低なのか/5年パスポート廃止の影響/出国税3倍との差し引き/3年ごとの効果検証という新しい仕掛け/意見が分かれる2つの論点/チームみらいが賛成した理由/よくある質問

まず結論:この法案は何を決めたのか

📋 法案データ
正式名称旅券法の一部を改正する法律案
所管外務省
法案の種類内閣提出法案(閣法)
成立日2026年3月10日
施行日2026年7月1日(予定)
ひとことで言うとパスポートの手数料を大幅に安くし、もっと気軽に海外へ行けるようにする法案
チームみらいの賛否✓ 賛成

審議のステータス

法案提出
衆議院審議
参議院審議
法案成立

出典:みらい議会(gikai.team-mir.ai)/外務省 旅券手数料の改定(案)

手数料は、いくら安くなるのか

対象 改正前 改正後 値下げ幅
18歳以上
10年パスポート・窓口申請
16,300円 9,300円 -7,000円
18歳以上
10年・マイナポータル申請
16,300円 8,900円 -7,400円
12歳以上18歳未満 11,300円 4,800円 -6,500円
12歳未満 6,300円 4,800円 -1,500円

出典:みらい議会 法案解説ページ/外務省 旅券手数料の改定(案)。2026年7月1日から適用予定。

4人家族で考えてみてください。

両親(18歳以上)2人 + 中学生1人 + 小学生1人 が、全員パスポートを新規取得する場合——

改正前:16,300 × 2 + 11,300 + 6,300 = 50,200円
改正後:9,300 × 2 + 4,800 + 4,800 = 28,200円

差額は22,000円。マイナポータル申請ならさらに800円安くなります。

家族で海外旅行を検討する際、出発前に2万円以上の差が出る——これは決して小さくない金額です。

マイナポータル申請なら、さらに400円安い

🏢 窓口で申請
9,300円

→ パスポートセンターへ行く必要がある
→ 開庁時間内に行かなければならない
→ 待ち時間が発生することも
📱 マイナポータルから申請
8,900円(400円安い)

→ 自宅から申請できる
→ 時間の制約がない
行政側のコストも下がる
400円の差額が持つ、政策的な意味

この400円は、単なる割引ではありません。「デジタルで手続きすると安くなる」という価格シグナルです。

オンライン申請は、行政側の処理コストも下げます。窓口の人員、書類の受付、記入内容の確認——これらが自動化されれば、実際にコストは減ります。その分を利用者に還元するのは、経済合理性にかなっています。

そして重要なのは、この設計が行動を変えることです。「オンラインでもできます」と案内するだけでは、多くの人は慣れた窓口を選びます。しかし「オンラインなら安い」なら、試してみる動機が生まれます。

デジタル化を掲げる政党にとって、この種の価格インセンティブは、啓発キャンペーンより効果的な手段です。

なぜ日本のパスポート保有率はG7最低なのか

🇯🇵 日本
約17%

出典:みらい議会 法案解説ページ。「日本人のパスポート保有率は約17%で、主要7か国の中で最も低い水準です」

【約17%という数字の意味】
日本人の約83%は、パスポートを持っていません。つまり、いま国外に出ようと思っても、すぐには出られない状態です。

これは単に「旅行に行かない」という話ではありません。留学の機会、海外での就業、国際的な学会や商談、災害時の避難——あらゆる国外との接点が、最初の一歩でふさがれている状態です。

【理由は複合的】
島国であること、国内旅行の選択肢が豊富であること、語学への心理的障壁、休暇の取りにくさ——理由は複数あります。手数料の高さは、そのひとつにすぎません。

しかし、制度で解決できるのは手数料だけです。だからこそ、そこから手をつけるという判断には合理性があります。
❌ 16,300円という価格の心理
「まだ海外に行く予定はないけど、とりあえず取っておこうかな」

16,300円は「とりあえず」で払える額ではない
→ 具体的な旅行の予定が決まってから取る
→ しかし、パスポートには取得に時間がかかる
「急に行けることになった」機会を逃す
✅ 9,300円という価格の心理
10年間有効で9,300円 = 年あたり930円

→ 「持っておこう」と思える水準に
→ 予定がなくても取得する人が増える
機会が来たときに、すぐ動ける
→ とくに若い世代の海外経験を後押し

改正の5つのポイント

POINT 1

10年パスポートの手数料が7,000円安くなる

18歳以上のパスポートは、窓口申請で16,300円から9,300円に下がります。マイナポータルから申請すればさらに400円安い8,900円になります。

POINT 2

こどものパスポートも安くなる

12歳以上18歳未満は11,300円から4,800円に、12歳未満は6,300円から4,800円に下がります。子どもの値下げ幅は最大6,500円です。

POINT 3

18歳以上の5年パスポートがなくなる

今は5年と10年を選べますが、18歳以上は10年パスポートだけになります。5年パスポートは18歳未満のみとなります。

POINT 4

3年ごとに効果を確認する

手数料を安くしたことで海外に行く人が増えたかどうか、3年に1度チェックする仕組みが入ります。政策の効果を検証する規定です。

POINT 5

2026年7月1日からスタート

法律が国会で通れば、2026年7月1日から始まる予定です。夏の旅行シーズンに間に合わせる形になっています。

POINT 4「3年ごとの効果検証」に注目してほしい

これは、政策評価の仕組みが法律に入った珍しい例

日本の政策の多くは、「やったかどうか」は記録されても「効果があったかどうか」は検証されません。予算を使い、制度を作り、そして誰も結果を確かめない——これが行政の常態です。

この法案には、「手数料を安くしたことで海外に行く人が増えたかどうか、3年に1度チェックする」という仕組みが明記されています。

つまり、目的(海外に行く人を増やす)と、手段(手数料の引き下げ)と、検証(3年ごとのチェック)がセットになっているのです。

これは、EBPM(証拠に基づく政策立案)の基本形です。効果がなければ、別の手段を考える。この当たり前のサイクルが、法律に書き込まれている——データを重視する政党にとって、この規定こそが賛成の大きな理由になり得ます。

出国税3倍との、差し引き

ここが、この法案を評価するうえで最も注意すべき点です。

【同時に起きること】
みらい議会はこう記しています。「2026年7月から海外に出るときの税金を1,000円から3,000円に引き上げる方針です(別の法律で決まる予定)。パスポート代を下げて負担を減らす狙いがあります。」

この税は国際観光旅客税(いわゆる出国税)で、日本から出国するたびに1回あたり課されます。これが1,000円から3,000円へ、3倍になる方針です。

タイミングも同じ2026年7月。つまり、パスポート代が7,000円下がる日に、出国のたびの税金が2,000円上がることになります。
💴 10年間のトータル負担シミュレーション(18歳以上・窓口申請)
10年間の出国回数 パスポート代の減少 出国税の増加 差し引き
1回 -7,000円 +2,000円 -5,000円(得)
3回 -7,000円 +6,000円 -1,000円(得)
4回 -7,000円 +8,000円 +1,000円(損)
10回 -7,000円 +20,000円 +13,000円(損)

※パスポート1冊(10年間有効)を前提とした概算です。出国税の引き上げは別の法律で決まる予定であり、確定した内容ではありません。
実際の負担は、旅行の頻度・時期・家族構成によって異なります。

この表が示すのは、明確な再分配の構図です。

10年に3回以下しか海外に行かない人——つまり大多数の日本人——は、差し引きで負担が減ります
10年に4回以上行く人——出張の多いビジネスパーソンや、旅行好きな層——は、負担が増えます

みらい議会も論点として明示しています。「パスポートが安くなることで、特に若い世代が海外経験を積みやすくなります。しかし、出国税が3倍に上がるため、年に何回も海外に行く人はトータルの負担が増えます。」

つまりこれは、「よく行く人」から「これから行くかもしれない人」への負担の移転です。政策の意図としては一貫しています——裾野を広げることを優先しているのです。

意見が分かれる2つの論点

論点 内容
① 手数料を下げても出国税が上がれば負担は減るのか パスポートが安くなることで、特に若い世代が海外経験を積みやすくなります。しかし、出国税が3倍に上がるため、年に何回も海外に行く人はトータルの負担が増えます。
② 5年パスポートの廃止で不便になる人はいないのか 10年パスポートが約9,000円になり、気軽に取得できるようになります。しかし、5年パスポートがなくなるため、結婚で名前が変わる予定の人などは不便になります。

論点②:見落とされやすいが、実害がある

5年パスポートの廃止は、一見すると些細な変更に見えます。しかし、特定の状況にある人にとっては現実的な不利益があります。

⚠️ 5年パスポートを選んでいた人
近く姓が変わる予定の人(結婚など)
→ 姓が変わればパスポートの記載変更が必要
→ 10年より5年のほうが「無駄が少ない」と考えた

写真の変化が大きい若年層
→ 10年前の顔写真では本人確認に支障が出ることも

当面しか使う予定がない人
✅ 改正後の見方
10年パスポートが約9,300円に。

→ かつての5年パスポート(11,000円)より安い
→ 途中で作り直すことになっても、損失は小さい
選択肢が減った代わりに、価格が下がった

→ 制度としては簡素化され、行政コストも下がる
「選択肢を減らして価格を下げる」という判断

5年と10年の2種類を維持するには、2種類の券面を用意し、2つの料金体系を管理し、システムも複雑になります。この複雑さにはコストが伴い、それは手数料に含まれています。

1種類に絞れば、そのコストを削減できます。そして削減分を価格に反映すれば、全員が安くなる。

論点は「選択の自由」と「価格の安さ」のどちらを優先するかです。この法案は後者を選びました。

そして数字を見れば、その判断には根拠があります。新しい10年パスポート(9,300円)は、旧5年パスポート(11,000円)より安いのです。「5年でよかったのに」という人も、支払う金額は減っています。

チームみらいはなぜ「賛成」を選んだのか

みらい議会における立場
✓ 賛成

チームみらいは、この旅券法改正案に賛成の立場を表明しました。パスポート保有率がG7最低という状態は、日本人が世界とつながる機会そのものが制約されていることを意味します。同時に、マイナポータル申請の割引と3年ごとの効果検証という設計は、同党が掲げるデジタル化とEBPMの原則に合致しています。

① 若い世代に世界を開く

保有率17%はG7最低。留学も、海外就業も、最初の一歩は旅券です。とくに子どもの手数料が最大6,500円下がることは、家族単位で効きます。

② デジタルに価格インセンティブ

マイナポータル申請なら400円安い。「案内する」のではなく「安くする」——これは行動を変える最も確実な方法です。

③ 効果検証が法律に入っている

「3年に1度チェックする」という規定。やりっぱなしにしないという設計は、日本の政策では珍しく、高く評価すべきです。

「海外に行く人を増やす」ことの、政策的な意味

パスポートを安くすることが、なぜ国の政策になるのか。単なる旅行支援ではないのか——そう思われるかもしれません。

意味 1

人材の国際競争力

海外の大学に行く、国際的な会議に参加する、海外企業で働く——すべてパスポートが前提です。保有率が低いということは、その機会に接続できる人が少ないということです。

意味 2

ビジネスの機会

日本企業の海外展開、現地での商談、サプライチェーンの構築。「行ける人」が社内に少なければ、機会そのものを取りに行けません。

意味 3

視野と比較の獲得

他国を実際に見た人は、日本の常識を相対化できます。「これが当たり前ではない」と気づくこと自体が、社会を変える原動力になります。

意味 4

いざというときの選択肢

災害、家族の事情、緊急の渡航。パスポートがなければ、決断してから出発まで日数がかかります。持っていることは、選択肢を持っていることです。

とくに若い世代にとって、この改正の意味は大きい。

12歳以上18歳未満の手数料が11,300円から4,800円へ、6,500円の値下げ。修学旅行、語学研修、留学、家族旅行——子どもに海外経験をさせるかどうかの判断に、確実に影響します

そして10代で一度パスポートを持てば、その体験は次の渡航へつながります。「行ったことがある」と「行ったことがない」の差は、心理的に非常に大きい。

17%という保有率を動かすには、若い層から変えるのが最も効率的です。この設計は、その理屈にかなっています。

賛成したうえで、確認すべきこと

3年後の検証で、何が問われるか

この法案には「3年に1度チェックする」という規定が入っています。だからこそ、何を検証するのかを明確にしておく必要があります。

パスポート保有率は上がったか。17%という数字が動いたか。とくに10代・20代の保有率はどうか。
出国者数は増えたか。手数料引き下げの目的は「海外に行く人を増やす」ことです。旅券の取得だけ増えて渡航が増えないなら、目的は達成されていません。
マイナポータル申請の比率は上がったか。400円の割引が、実際に行動を変えたか。変えていないなら、割引額か、手続きの使い勝手に問題があります。
出国税の引き上げが打ち消していないか。頻繁に渡航する層の行動が抑制されていないか。

「3年後に検証する」と書いてある法律は、3年後に検証されなければなりません。それを確かめることが、賛成した政党の責任です。

この改正で、誰の何が変わるのか

🛂
18歳以上でパスポートを取る人

手数料が7,000円安くなります(窓口申請)。マイナポータル申請なら7,400円安い8,900円です。ただし5年パスポートは選べなくなり、10年のみとなります。

👨‍👩‍👧‍👦
18歳未満のこどもがいる家庭

手数料が最大6,500円安くなります。12歳以上18歳未満は11,300円→4,800円、12歳未満は6,300円→4,800円。家族全員で取得する場合、数万円単位の差になります。

✈️
年に何度も海外に行く人

出国税が上がるため負担が増える可能性があります。10年で4回以上出国する人は、パスポート代の値下げ分を出国税の増加が上回る計算になります。出張の多いビジネスパーソンには不利です。

💍
近く姓が変わる予定の人

5年パスポートが選べなくなるため、「短期間だけ使いたい」という需要に応えられなくなります。ただし新しい10年パスポート(9,300円)は旧5年パスポート(11,300円)より安いため、金額面では損をしません。

📱
マイナンバーカードを持っている人

マイナポータルから申請すれば、さらに400円安くなります。窓口に行く必要がなく、時間の制約もありません。デジタル手続きに価格インセンティブがついた形です。

よくある質問

パスポートはいくら安くなりますか?
対象によって異なります。

18歳以上(10年パスポート):16,300円 → 9,300円(窓口)/8,900円(マイナポータル申請)
12歳以上18歳未満:11,300円 → 4,800円
12歳未満:6,300円 → 4,800円

最大で7,400円(マイナポータル申請の18歳以上)の値下げになります。2026年7月1日から適用予定です。
なぜマイナポータルから申請すると安いのですか?
オンライン申請は、行政側の処理コストも下がるからです。窓口の人員、書類の受付、記入内容の確認——これらが自動化されれば実際にコストは減ります。その分を利用者に還元する形です。

そして重要なのは、この設計が行動を変えることです。「オンラインでもできます」と案内するだけでは多くの人は窓口を選びますが、「オンラインなら安い」なら試してみる動機が生まれます。啓発より価格のほうが確実に効きます。
なぜ日本のパスポート保有率は低いのですか?
日本人のパスポート保有率は約17%で、主要7か国の中で最も低い水準です。つまり約83%の人が持っていません。

理由は複合的です。島国であること、国内旅行の選択肢が豊富であること、語学への心理的障壁、休暇の取りにくさ——手数料の高さはそのひとつにすぎません。

ただし、制度で直接動かせるのは手数料だけです。だからこそ、そこから手をつけるという判断には合理性があります。
5年パスポートがなくなると困りませんか?
みらい議会も論点として明示しています。「5年パスポートがなくなるため、結婚で名前が変わる予定の人などは不便になります。」近く姓が変わる人、写真の変化が大きい若年層などが該当します。

ただし金額面では損をしません。新しい10年パスポート(9,300円)は、旧5年パスポート(11,300円)より安いからです。途中で作り直すことになっても、支払う金額は減っています。

これは「選択の自由」と「価格の安さ」のどちらを優先するかという判断で、この法案は後者を選びました。
出国税が上がるなら、結局負担は増えるのでは?
それは渡航頻度によります

出国税(国際観光旅客税)は1,000円から3,000円へ引き上げる方針とされています(別の法律で決まる予定)。1回の出国につき2,000円の増加です。

パスポート代が7,000円下がるので、10年間で3回以下の渡航なら差し引きで得4回以上なら損という計算になります。

つまりこの組み合わせは、「よく行く人」から「これから行くかもしれない人」への負担の移転です。裾野を広げることを優先した設計だと言えます。
いつから安くなりますか?
2026年7月1日から始まる予定です。夏の旅行シーズンに間に合わせる形になっています。

なお、出国税の引き上げも同じく2026年7月からの方針とされています。両方が同時に動くため、実際の負担の変化はこのタイミングで確定します。
「3年ごとに効果を確認する」とは何をするのですか?
手数料を安くしたことで海外に行く人が増えたかどうか、3年に1度チェックする仕組みが法律に入ります。

これは実は珍しい規定です。日本の政策の多くは「やったかどうか」は記録されても「効果があったかどうか」は検証されません

この法案では、目的(海外に行く人を増やす)、手段(手数料の引き下げ)、検証(3年ごとのチェック)がセットになっています。効果がなければ別の手段を考える——この当たり前のサイクルが法律に書き込まれている点は、高く評価すべきです。
なぜパスポートを安くすることが国の政策になるのですか?
パスポートは国外とのあらゆる接点の入口だからです。留学、海外就業、国際会議への参加、企業の海外展開、緊急時の渡航——すべてパスポートが前提です。

保有率が約17%ということは、83%の人がその入口の前で止まっているということです。人材の国際競争力にも、企業の海外展開にも、直接影響します。

とくに若い世代への効果が期待されます。12歳以上18歳未満で6,500円の値下げは、子どもに海外経験をさせるかどうかの判断に確実に影響します。一度行った経験は、次の渡航へつながります。

まとめ:入口の値段を下げる

この法案は、これまで解説してきた法案のなかで、おそらく最もシンプルです。パスポートを安くする。それだけです。

しかし、シンプルな政策ほど、効果がはっきりします。16,300円が9,300円になれば、取得を迷っていた人の一定数は取得します。子どもの分が6,500円安くなれば、家族旅行のハードルは確実に下がります。

そして忘れてはならないのが、約17%というパスポート保有率です。G7で最低。83%の日本人が、いま国外に出ようと思っても、すぐには出られません。

これは旅行の問題ではありません。留学の機会、海外で働く選択肢、国際的な仕事の可能性——それらすべての入口が、最初の一歩でふさがれているということです。

この記事のまとめ

✅ 18歳以上の10年パスポートが16,300円 → 9,300円(7,000円の値下げ)
マイナポータル申請ならさらに400円安い8,900円
✅ 12歳以上18歳未満は11,300円 → 4,800円(6,500円の値下げ)
✅ 12歳未満は6,300円 → 4,800円
18歳以上の5年パスポートは廃止(10年のみに)
3年ごとに効果を検証する仕組みが法律に明記
✅ 2026年7月1日から適用予定
✅ 背景に、日本のパスポート保有率が約17%でG7最低という現状
✅ 同時期に出国税が1,000円→3,000円へ(別の法律で決定予定)。10年で4回以上渡航する人は差し引きで負担増
✅ チームみらいは賛成。「若い世代に世界を開く」「デジタルに価格インセンティブ」「効果検証が法律に入っている」という3つの論理に基づく

この改正の評価は、3年後に出ます。法律に「3年に1度チェックする」と書かれているからです。

保有率17%が動いたか。若い世代の渡航が増えたか。マイナポータル申請の割合は上がったか。やりっぱなしにしない、という設計こそが、この法案の最も見るべき点かもしれません。

参考・出典

※本記事はチームみらいの非公式応援サイトによる解説です。法案の正確な内容は必ず一次資料をご確認ください。数値はみらい議会の掲載情報に基づいています。出国税(国際観光旅客税)の引き上げは別の法律で決まる予定であり、本記事執筆時点で確定した内容ではありません。負担シミュレーションは概算であり、実際の負担は個人の状況により異なります。なお、みらい議会側の当該ページは有識者レビュー中であり、今後内容が更新される可能性があります。